皮膜と被膜
今更ながら、過去に綴ったものに酸化皮膜と酸化被膜の2つが混在していることが気になりました。
そこで、皮膜と被膜の違いを明確にして、どちらかに統一したいと思ったので、ブログにまとめてみました。
まず、皮膜とは?
1.皮と膜
2.区別しがたいようなわずかの違い
3.皮のような膜
次に、被膜とは?
おおい包んでいる膜
~広辞苑より引用~
もう少し、調べてみることにします。
酸化ひまく
酸化ひまくで検索すると、やはり酸化皮膜も酸化被膜も出てきました。
そこで、気になったワードが「不動態」と「表面処理」です。
まずは、不動態とは?
不動態とは、濃硝酸の中に金属を入れて、表面に酸化被膜が生じ溶けることが出来なくなった状態のことである。
この不動態については、ステンレス製品で用いられています。
ステンレスが錆びにくいが理由は、ステンレスに含まれるクロムが大気中の酸素と結び付いてできる、ごく薄い酸化被膜に守られているそうです。
被膜かと思いきや、某工業メーカーで不動態皮膜と記していました。
つぎは、表面処理について。
表面処理とは、強度や耐久性を高めるため、材料の表面に施す加工のことです。
金属表面加工は、一般的にめっきと呼ばれ、酸化しやすい金属などの材料の表面に液中で金属の薄膜を被覆する処理を言います。
「めっき」と「被覆」
めっきを検索してみると、某研究所の資料にめっき皮膜と記されていました。
では、被覆とは?
被覆とは、おおいかぶせること。
例えば、銅線をビニールで被覆するといったように、別のモノで被せるという意味のようです。
ますます、どっちかわからなくなってきました(笑)
銅の場合
こうなると「銅」をキーワードにして調べた方が良さそうです。
「銅と酸化」で調べてみます。
銅の表面酸化について、銅お よび銅合の変色について(仲田進一氏)の資料を引用します。
金属の表面に酸化物がないとき、最初は大きな速度で酸化が行なわれて薄い酸化“皮膜”ができる。
銅イオンは この薄い酸化皮膜を拡散して表面に現れて大気と接触する。
このようにして酸化皮膜は厚さを増す。
しかし、すぐに論文のタイトルに「銅の空気酸化被膜」の文字がありました。
その他も調べましたが、やはり、どちらも使われています。
どっちが正しい?
酸化皮膜と酸化被膜どっちが正しい?
同じように疑問に思っている方が質問していました。
その回答の中には、なるほどというご意見もありました。
しかし、どっちが正しいとまでは言い切れません。
ここまでブログに綴っている以上に、色々調べましたが…。
「どっちでも間違いではない。」
これが、今回の結論です。
なので、当面は現状維持を選択します。
また、何かの機会に納得ができる答えが見つかった時には、どちらかに統一したいと思います。